常盤園茶舗倉庫(煉瓦蔵)の国有形文化財登録に際しまして

令和6年7月19日、国の文化審議会が「常盤園茶舗倉庫(煉瓦蔵・通称:おくら)」を国の登録有形文化財(建造物)とするよう文部科学相に答申しました。
この煉瓦蔵は、常盤園13代目柿沼勘次郎により、明治40年14代目柿沼兼吉誕生(明治37年)を記念して建てられた、二階建て切り妻造り桟瓦葺きで、一階は内法高まで煉瓦一枚半積みで立ち上げられ、二階部分は土台を据えた木造で、壁面は煉瓦半枚積みの混構造となっております。

家紋入りの鬼瓦

昭和6年の西埼玉地震にもにも耐え、令和4年には基礎周りを全面コンクリートで補強、屋根瓦も葺き替え、鬼瓦も従来通りの家紋入りの特注のものにし、あと100年持たせたいと考えております。
この煉瓦蔵の特徴は、外壁には澁澤栄一先生が設立に関わった『日本煉瓦製造(1887-2006)』の初期の煉瓦が使われており、西埼玉地震後の鉄骨で補強された外観も評価の対象になりました。